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Case Study

トイレタリー会社

クライアント

トイレタリー・住宅設備機器メーカー

プロジェクト種別

IoT製品開発

プロジェクト概要

■ 医療マーケット成功のカギは、エビデンスにあり
介護施設や居宅において、入居利用者や独居高齢者の「見守り」が注目され、「見守り機器市場」はここ数年間で一気に拡大傾向にある。
大手不動産会社と住宅設備機器メーカーによる合同プロジェクトにて、「ECG心電図付帯型便器」を開発していたが、アイデアレベルのまま開発を推進したことにより、医学的エビデンスが不十分なまま医療向け機器を開発してしまい、市場販売ができない状態となっていた。当社への依頼は、既に開発を終了している新商品に対して医学エビデンスを確立させ、健康機器や医療機器としての実用販売に漕ぎつけることであった。

課題

■ 他産業からヘルスケア産業への参入は、ハードルが高い
トイレタリーメーカーが自社の便器を応用して、心電図付帯型便器を開発したが、販売戦略・マーケティング戦略・ブランディング戦略無しのまま、テスト案件として開発を進め、膨大な開発費をかけて完成まで漕ぎつけていた。商品として魅力度は高いものの、エビデンスのないヘルスケア商品は単なる「健康器具」と変わらない付加価値しかなく、十分に商品価値を見出せずにいた。特に、医療機器は臨床試験での確立したエビデンスや、医学者との連携が必要不可欠であり、そのノウハウを持たないトイレタリーメーカーが、ヘルスケアビジネスに参入する上で、最初の難関に直面していた。

解決策

■ 医学エビデンス蓄積ノウハウの重要性
便器は、日常生活下に当たり前に在るもの・ヒトの人体に被服を介さず直接触れるもの・一定時間人体(臀部・大腿部)と接する時間が長いものという特徴があることから、生体情報を収集する上で優れた環境下にある。便座に対して「電気心電図(ECG)」生体情報モニタを内蔵させることで、便座と心電図を一体化させ、生活にありふれたモノから生体情報・医療情報を抽出することを可能とした、本製品のアイデアは実に画期的なものであった。
 画期的な価値ある製品を、ヘルスケアビジネス(単なる健康領域ではない医療領域)にて成功させるためには、医学エビデンスの蓄積、そして医学者との連携が必要不可欠である。承認・実績・証拠は医療ビジネスにおいて最重要要素であり、これ無くして成功はあり得ない。伸びゆくヘルスケア市場への新規参入は活発さを増しているが、一方で、新規参入時にエビデンス構築のノウハウを持たない企業が大半である。
 開発した商品を、連携するサービス付高齢者住宅に実際に設置し、医科大学との交渉によって循環器内科学の権威の医学教室にて臨床データを収集することとなった。
 さらに、心電図解析アプリケーション開発プロジェクトを新規に発足させ、蓄積したデータを、アプリにて解析・可視化し、循環器疾患の日常医学管理に役立つデータとして主治医と共有できるシステムを開発した。
医科大学病院において確立された研究結果は、医学会にて学術発表、論文発表し、大学の監修によって、医学的信頼性の高い商品開発・ブランディング戦略に繋げた。

支援内容

• 既存製品に対するエビデンス確立とブランド戦略グランドデザインの提案
• 循環器領域における学会権威の調査
• 循環器領域におけるキーオピニオンリーダー(KOL)との交渉
• 大学寄付講座の開設・大学事務局との交渉手続き
• 医学者と協業によるプロトコル開発
• 臨床試験監督・フォロー
• 心電図解析アプリケーション開発フォロー・医学教室とエンジニアの橋渡し

事例

お問い合わせ
日本ヘルスケアソリューションズ―JHS